解決事例

2023/06/03解決事例

(解決事例)再生・小規模個人再生

 ご依頼者様からご了承いただきましたので、解決事例として掲載いたします。ご参考いただければ幸いです。

 ご依頼者様は、趣味に熱が入るあまり、あまり収支を意識せずにクレジットカードを切り続けていました。それまではなんとか返済することができていたものの、次第に他のカードのキャッシング枠を利用しなければ返済ができない状況に陥りました。債務総額は約800万円でその中には奨学金も含まれていました。

 破産や再生は、債権者を全て申告しなければならないため、日本学生支援機構の奨学金や社会福祉協議会の緊急小口資金、総合支援資金なども対象になることがあります。特に、奨学金は、連帯保証人がつくことが多いため、弁護士の介入により学生支援機構から連帯保証人へ請求がされ、連帯保証人も支払いができず共に破産するといったことがあります。もっとも、今回は、連帯保証人がご依頼者様の債務を支払うことができたため、求償権(代わりに払ったのだから返してという権利)を取得し、債権者として加わることになりました。

 個人再生は、債務を強制的に減額する手続きで、任意整理(裁判所を介さず債権者との話し合いで分割合意する手続)をしても、月の返済額が大きくなりすぎて返済が現実的ではない場合や絶対に破産したくないという意向を持つ方に利用されます。例えば、債権者が7〜8社いた場合、任意整理をすると月の返済額の合計が15万円になるなどして、その返済を3〜5年間毎月返済していくことが現実的でないというような場合に選択します。今回の債務総額が約800万円でしたので、個人再生をすると500万〜1500万円の債務額の場合は、5分の1になるというルールが適用され、約160万円となります。そして、それを原則3年間で返済していくという流れになります。つまり、毎月の返済額は36分割になるので、約4万5000円ということになるのです。

 ただし、個人再生は、再生計画案を弁護士が作り、裁判所に提出した上で再生委員のチェック、債権者の了承を得る必要があります。大雑把にいうと、債権者の過半数が反対するとその案は通らず、計画案は不認可となり、債権はそのままになってしまいます(小規模個人再生の場合)。また、住宅ローンがあると、これまでの住宅ローンを払いつつ(住宅ローンは減額されません)、減額された他の債務の毎月の返済額をきちんと返済できることが求められるので、収入に余裕がなければ不認可になる可能性が高まります。まとめると、個人再生はうまくいかないリスクもあるということです。

 ご依頼者様の場合、上記のハードルをいくつも乗り越えることができたので、無事再生計画案は認可されました。認可後も減額されたとはいえ支払いを継続しなければならないため、完済するまで頑張っていただく必要があります。とはいえ、約640万円ほど債務を免れた計算になるので、気持ちは軽くなり、前向きに返済していくことができるのは大きなメリットです。ご依頼者様には家庭があったため、今後は配偶者に家計を管理してもらい、二度と同じようなことが起こらないよう注意していかれるとのことでした。

 今回は良い結果となりましたが、良い結果を出し続けられるよう、ご依頼者様一人一人の問題をきちんと解決していくことを今後も心がけていきます。

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