2025/03/21解決事例
(解決事例)破産・管財(二度目の破産)
N総合法律事務所、弁護士の首藤です。今回も終了した事件の掲載許可をいただきましたので、ご紹介していきます。
ご依頼者様は過去にギャンブルで一度破産されていました。今回も同じ理由で破産したいということで私へご依頼されました。
資料収集も積極的にご協力いただき、比較的早期に申立てをしました。かつて破産していること、しかも同じ理由であるため、管財事件になりました。管財事件といえど、債務総額もそこまで大きくなく、ご依頼者様にめぼしい財産もなかったため、引継予納金20万円で破産手続は終了(廃止)されると考えていました。
ところが、ご依頼者様は、これまで配偶者の方へ自身の振り込まれた給料を引き出し、全て預け、お小遣い制という形で現金を渡される形で生活をしていました。これが破産管財人に配偶者の一方へ長年継続して財産流出していると判断され、配偶者の預金も破産財団組入れ(配当の対象となる財産として没収)すると言われてしまいました。裁判所や破産管財人の説明は、配偶者の預金はお小遣い制の下、ご依頼者様の収入により形成された部分があり、頭数2人で割った半分、つまり、配偶者の預金の半分が実質的にご依頼者様の財産であるため、本来配当されるべき財産にあたるというものでした。
①当該預金は、結婚当初から配偶者が保有していたものであり、ご依頼者様の財産ではない。したがって、財団組入れの対象にはならないという反論。また、②仮に、ご依頼者様の財産の一部が混ざり合っていたとしても、ご依頼者様と配偶者には収入に違いがあり、また、配偶者の努力により当該預金が形成されたことから、配偶者固有の財産は大部分であり、ご依頼者様の財産は預金のわずか一部である。したがって、組入れの対象は少額にとどまる。というような反論をしました。
しかしながら、配偶者から婚姻当時の預金残高の開示にご協力いただけなかったこともあり、ご依頼者様に関し、自由財産拡張申立てをしたものの、預金の半額のさらに半額、約4分の1の金額を組入れすることになりました。
一方で、素直に破産財団への組み入れに応じたこともあり、裁判所や破産管財人からは、「2度目の破産が同じ理由によることは、事実として重く見ている。組み入れに協力することは反省の態度を図る指針となり、免責の判断に事実上影響する。」と伝えられました。最終的に破産は認められ、無事免責されました。
破産は二度目であるという方の依頼を受けた経験は多くあります。毎回ひやひやするのですが、やはり、一度目と違い、裁判所の判断も慎重にならざるを得ないと思います。裁判所も経済的更生を期待して免責したにもかかわらず、再度同じ理由で破産を希望されれば、すんなりと許可しづらいのではないでしょうか。
今回は二度目の同じ理由による破産について解決事例をご紹介いたしました。