2023/04/14解決事例
(解決事例)損害賠償請求事件
和解により事件が終了いたしましたので、解決事例として記載いたします。
とある工事を行なったご相談者様が、建物の所有者から工事が不十分であったことを理由に裁判を起こされ、約1,000万円を請求されてしまいました。
確かに、不完全な工事ではあったものの、不完全な部分については、他の業者に委託しており、当該業者へ報酬も支払っていたので、不完全な工事は他の業者によるものであり、ご相談者様自身は、きちんと仕事をされていたという言い分がありました。そこで、ご相談者様との検討の結果、方針として、できる限りの工事を行なったものの、委託先に依頼したのは自身に責任があるとして、自己の報酬部分を返還し、和解したいという主張を裁判ですることになりました。
時間はかかりましたが、結果、相手方にも了承していただき、金額についても交渉した上、100万円を支払うということにより和解することになりました。ところが、昨今の不況により訴訟の途中で事情が変わってしまい、和解金を一括で支払うことが難しくなってしまいました。だからと言って諦めることはなく、粘り強い交渉を続けた結果、月3万円の分割払いとすることにより和解を成立させることができました。
今回は、ご相談者様も経済的に厳しい状況に置かれることになり、裁判という心理的にも負担となる出来事に耐えながら頑張っていただきました。ご相談者様とも、和解した先の支払いのことも含め、率直に意見を言い合いました。ご相談者様の当初の意思を尊重しながらも、できる限り実現可能な和解をすることができたので、私なりにベストな結果を出せたのではないかと考えています。