解決事例

2025/08/07解決事例

(解決事例)破産・管財(宝石の購入や出会い系詐欺)

N総合法律事務所、弁護士の首藤です。また一つ事件が解決しましたのでご依頼者様のご了承の下、大まかな事案の概要をご紹介いたします。

 

ご依頼者様は、知人に勧められるがままに宝石をたくさん購入してしまいました。宝石の展示会に誘われ展示会に行き、宝石を勧められ似合うとほめちぎられる。そして、自身の収入では到底購入できない宝石をローンを組んで購入してしまう。今度は店舗に呼ばれ、そこでまた宝石を勧められ購入してしまう。この繰り返しにより数百万円の借金ができました。

また、出会い系サイトで知り合った異性から交際をちらつかされ、LINEグループや個人LINEに招待され借金をするよう懇願され、消費者金融から借り入れをして貸し付けたものの、異性から連絡が途絶えて数百万円の借金だけが残りました。両方合わせて500万円近くの借金でした。

宝石は、ブランドや石の種類によると思いますが、数十万円、百万円越えの宝石であっても、処分する際には数万円の価値しか付きません。破産の際には処分され換価されます。また、本来であれば、貸付金であるため、異性に対しては返還請求し、返還を受けた貸付金は債権者への配当にまわるところですが、LINEの履歴も何も残っておらず、貸した人物の特定自体困難な状況にありました。

免責不許可事由の浪費や無償行為に該当するような行為を行っていたため、管財事件になりました。また、破産管財人と面談した際に、私に事前説明していた内容とは異なり、ご依頼者様が特定の人物に対して貸付を行っていることが新たに判明しました。この点につき、ご依頼者様自身が特定の人物から返済を受けられなければ破産管財人が直接回収することになると告知されました。幸いにも特定の人物から返済を受けられたため、破産管財人が回収を図ることなく返還されたお金は破産財団に組入れされました。財産状況報告集会は数回実施され、ご依頼者様と何度か裁判所にはいきましたが、最終的には裁判所による裁量での免責がなされ確定し、事件は終了しました。

 

買い物や異性がらみの借金は、度が過ぎると自身の首を絞めることになります。私も異性にほとんど好かれない人間で、独身のまま50歳も近づいてきましたが、このようなご相談を受けると悲しい気持ちになるとともに、何とかしてあげたい!という気持ちが強くなります。「高い買い物をしても自身の価値が上がるわけではないし、いくらお金を使っても手に入らないものは手に入らない。」このことを忘れないよう私も気を付けます(戒め)。

 

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